いつまでに指しゃぶりやめられるとよい?
3~5歳を過ぎても指しゃぶりが続けていると、歯並びが悪くなってしまう可能性があります。
指しゃぶりが癖になってしまうと、上の前歯が斜めに生えて出っ歯になったり、前歯で咬めなくなるリスクがあります。指を吸う筋肉の影響によっては奥歯の歯並びも乱れることもあります。
出っ歯になったお子さんの中には、上の歯と下の歯の隙間に舌を出して遊ぶことを覚えてしまう子もいます。その遊びが癖になると、ますます出っ歯が悪化してしまいます。
3歳を過ぎても指しゃぶりをしている場合は?
3歳までの指しゃぶりは、無理に矯正せず見守りましょう。
3歳を過ぎると保育園や幼稚園で友達との集団生活に関心を抱くようになり、指しゃぶりする癖も徐々に減っていきます。しかし環境の変化などで、今まで以上に指しゃぶりをしてしまうお子さんもいます。その場合は指しゃぶりを無理に止めさせるのではなく、お子さんの不安・ストレスを取り除くよう環境を整えてあげることから始めましょう。
指しゃぶりが心配な方は、歯科医院に相談しましょう。
5歳くらいのお子さんの場合「指しゃぶり=恥ずかしい」と分かっていても止められない状態になっていることもあるため、生活環境やお子さんの性格を考慮したサポートが必要です。
例えば、指しゃぶりしなかった日にはカレンダーにシールを貼ったり、スタンプを押したりするなど、成功体験を無理なく、少しずつ積み上げていくことが大切です。成功体験を増やすことで自信がつき、指しゃぶりの克服へとつながります。
指しゃぶりを続ける原因を考えましょう
まずはお子さんの様子を観察し「指しゃぶりを続ける理由」を探っていきましょう。
指しゃぶりが続く原因ですが、以下のことがよくあります。
ストレスや不安を和らげたい
環境の変化によって、子供もストレスや不安を感じることがあります。指しゃぶりをして、そのストレスや不安を落ち着かせたり、解消していることもあります。
退屈している、眠い
退屈したり眠かったりすると指しゃぶりするお子さんは多いです。
歯がかゆい
歯が伸びてくる途中段階のため、歯がかゆくて指しゃぶりするケースもあります。
指しゃぶりにはどんな影響があるの?
指しゃぶりを放置してしまうと、以下のような悪影響を及ぼしてしまいます。
- 出っ歯や開咬(かいこう)、交叉咬合(こうさこうごう)になりやすい
- 歯列の横幅が狭くなる狭窄歯列弓(きょうさくしれつきゅう)になりやすい
- 上下の顎の位置が不安定になる
- いつも口を開ける癖がつく
- 言葉の発音が悪くなる
- 顔立ちに影響が出る
指しゃぶりを卒業するには?
指しゃぶりを卒業するために有効な方法についてご紹介します。
こまめなコミュニケーションを取り、安心感を与える
共働きでお父さんやお母さんと会話をする時間、コミュニケーションを取る時間が少なく寂しい思いをしていたり、人見知りで先生や友達と上手く話せずに不安になっているなどで指しゃぶりをしている場合があります。
仕事や家事で忙しい日々かもしれませんが、できる限りお子さんと話したり、遊んだりとコミュニケーションをとって、安心感を与えてあげるようにしましょう。
指しゃぶりのデメリットを教えてみる
伝える時は叱ったり、無理やり指を抜くなどの行為はしてはいけません。
「指しゃぶりすると歯並びが悪くなるよ」「バイ菌が口に入って病気になるよ」など、指しゃぶりのデメリットを分かりやすく伝えてあげましょう。言葉をよく話し、理解できるようになった年齢のお子さんに有効な方法です。
指しゃぶりは無意識のうちにしていまっていることもあるため、「気づかせる」ということも大切です。
外遊び
外で遊び続けると手が汚れてしまうため、指をしゃぶらなくなります。また、外遊びはストレス解消だけではなく、夜眠りやすくなる効果もあるため、寝る前の指しゃぶり対策としても有効です。
手をつなぎながら添い寝する
特にお子さんがまだ幼い場合、夜の暗さや寝ることに対する不安・恐怖によって、指しゃぶりしてしまうケースがあります。幼いうちはできる限り手をつないで、一緒に寝てあげましょう。 お子さんも安心して、指しゃぶりせずに眠ることができます。